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It's in me and It's in YOU.

アジャイル/スクラム/データ分析とシナリオライティングや映画・本・ドラマの感想。つまりは雑記。

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MURO式9.5「答え」感想(ネタバレあり)

ネタバレあり です。

 

 

 

 

 

観てきました。

『正直に申し上げて、観るべき』作品。

 

今回、まず変わってる点が舞台。なんと「能楽」の舞台。東京公演は「梅若能楽学院会館」で行われました。(全国公演も能楽の舞台が使われるとのこです)

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(こんな感じ)

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 (説明お写真を拝借)

能楽の舞台については詳しくは以下に説明あります。

http://www1.t-cn.gr.jp/noh.html

 

そして一人芝居。一人芝居を実は見たことなくてどんなシチュエーションなのかドキドキと楽しみにもしてました。

 

アナウンスが終わり舞台が始まります。

 

揚幕(たぶん、普段、能楽を見ない人にとってはこういうところも見どころ)が開き、橋掛かりをゆっくりとムロツヨシさん演じる米山盛男が歩く。歩と合わせて、ピアノの音が鳴り響く。薄暗くなりライトアップされた舞台と静かな動作とピアノの音、これがかなりのオシャレ感と不思議感、期待値が高まっていきます。

 

時間をかけ舞台中央に立つ米山、観客の緊張感もピークに。

 

そして、いきなり、スットンキョウな声で、そして滑舌悪く話し始める。

観客はその落差で大爆笑。言葉にすると安っぽいけど、このいきなりのカタルシスは演出、脚本、そして演技の力が 最高な具合でそろって、やっと出せるものだと感じました。シビれた。

 

米山は八王子市長選での演説をするという設定。(そうか!演説なら一人でも不自然じゃない!)

米山はとにかく どこか抜けてるけど、底ぬけに素直で『正直』な男。マニュフェストがまだないこもとか正直に言っちゃうし、どストライクな人じゃなければ不倫もしないと言っちゃう。(どストライクな人が現れたら不倫するのかよ)

そして、自身の少年院に捕まっていた過去も話す。(捕まった理由も実はめちゃくちゃ笑えるけど、ここでは書きませんmm ヒントは尾崎です笑)

演説は「聞かせてください、あなたの『答え』」で締めくくられ、舞台は暗転する。

 

暗転後、能楽堂をうまく使ったプロジェクションマッピングが始まる、これがめちゃくちゃクール。とにかく『映像もカッコいい』のがmuro式。

 

第二幕は一休さんムロツヨシさんが一休さんを演じて、トンチの答えを考えるくだり。

アニメを題材にしつつ、とにかくムロさん演じる一休のキャラがいい。ちょっと嫌なやつ感もあるけど、どこか憎めない、そんなキャラ。

一休さんはライトで舞台後ろの壁に映された『雑な』人型演じる新衛門さんやかよちゃんとの対話で進む。先ほど、すごいプロジェクションマッピング見せられたあとの雑につくる光の人形のギャップがじわじわくる。

 

ここで、トンチを思いつけない一休はかよちゃんのアイデアを盗んでしまう。

一休は言う、みんなには「あわてない、あわてない」と言いながら自分は常にトンチに答え続け「走り続けてきた」と。

 

暗転され、暗闇の中、てるてる坊主が舞台に置かれる。

てるてる坊主の中には人型の人形。

 

第三幕は、人形を牢屋の中の人にみたて、ムロツヨシさん演じる看守さんとの会話。

実はこの牢屋の中の人が第一幕の米山盛男の少年院時代(逮捕されたエピソードですぐにわかる笑)

正直な少年と看守の会話。看守は、一休の話しを出したり、八王子の市長になることを勧めたりする。

正直な少年を観て、正直とは何かという問いも考える。法律だけじゃ線が引けない『悪い』と『良い』の区別の話し。文字で書くと肩苦しいけどそれが爆笑のセリフと演技で観れるわけで、このへんからすでに多幸感すごかった笑

 

第四幕は、

正直者エピソードの真骨頂、湖に落とされ斧と金の斧をもって現れる神はムロツヨシさんが演じる。斧を落とした相手(もちろん舞台上にはいないので神の会話でわかる)は米山盛男。

米山は金の斧はいらないといい、金の斧を渡さないと上司に怒られるという神のやりとり。

おとぎ話しの矛盾を指摘しながら、どこか現実の会社員のような神の話しがとにかく面白い。「神なのに!」みたいなツッコミを観客は何回も心ですることになる。例えば、神なのに、仕事納めとか上司との飲み会の話しとかでる。たまらなく好き。

 

そして第五幕。

衣装もメイクも左半身と右半身で別々のムロツヨシさんが現れる。

半身は米山、もう半身は記者。

市長になれてしまった米山の政治資金の不正利用(米山はそんなつもりもなく、ここでの利用はほぼ前幕までの会話で伏線はられていたもの)を責めるという設定。

ムロさんは体の向きをころころと変えながら、話す。

これは普通のステージであれば観客はステージ前にだけいるので、体の向きを変えることによって米山と記者を交互に観客は観ることができる。

でも、ここは能楽の舞台。ステージの作りが違うのだ。

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前にも横にも斜めにも観客席がある。だから、体の向きを必死に変えるたびに、その必死さが笑いを誘う。この舞台だからこその笑いだなって感じで、ほんとにすごい演出だって思った。

 

そして『正直』に生きると怒られるという米山は市長を辞任して、てるてる坊主になると言って去っていく。

 

音と映像とパントマイムで最後が飾られて終わり、まさに能楽のような感じで。

 

 

もう一回観たい。きっともっと色んな仕込みあるだろうし、座る場所によっても景色がぜんぜん変わるはず。まさに答えがない舞台。

正直にもう一度観たいと思った舞台でした

 

(そして恒例らしいカーテンコール。ここで過去の一人芝居の失敗の話しをまじえて、熱く、でも爆笑をもっていく、最後、会場は拍手で埋め尽くされていました)

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